ただのアイスレモンティーも、千草ちゃんが手にするとすごく絵になる。


なんて、この前からメロメロだな私。


女の子に恋してどうするのよ。


けど、彼女に見とれているのは私だけじゃない。


イケメンの店員さんも、


カップルらしい彼氏はもちろん、彼女の方も


お店にいる人みんなが、千草ちゃんの仕草1つ1つに熱い視線を注いでいる。


「楽しみだねー来週!」


千草ちゃんが、ぱあっと顔を輝かせると、つられてお店の空気も華やいだ気がした。


「うん、楽しみ!」


千草ちゃんの気持ちが感染して、いつの間にか私も海に行くのをすごく楽しみにしていたんだ。


「…ねぇココロ」


「ん?」


クランベリーソーダを一口飲んだところで、千草ちゃんが神妙な顔つきで私を呼んだ。