「水着を買いに行こう!」

千草ちゃんにそう誘われ、やってきたショップで試着中。


選んでる時は可愛い水着に囲まれて、テンション上がってたけど…


…もう帰りたくなってきた。


「ち、違うの着てみるね」


そう言って、再び試着室にこもった。


千草ちゃんが着ているのと色違いの黒の水着を脱ぎ、もう一着持ち込んでいた方を身につけてみる。



…本当に私、海行って大丈夫?


千草ちゃんだけじゃなくて、友達みんなスタイルが良い。



こんな、ビキニを初めて着るような私が行ってもいいんでしょうか?


悩みながらも着替え終わると、次はもう、やけくそでカーテンを開けた。


鏡もロクに見ていない。


‐‐シャッ!!


「わぁっ!
ココロ、水色似合う!!」

え?


「それにしなよー!」


そう言われて鏡を見る。


あ、うん。


思ったより悪くないかも?


…胸のボリューム不足は置いといて。


ターコイズブルーの水着で左胸とお尻の箇所に、ビーズで出来た蝶がポイントになっている。


ひらひらのスカート付。


これ、足隠せていいんだよね。


「うん、じゃあこれにしよっかな。」


単純な私。


…まぁいっか!