「あ、そういえば海の日にちどうする?

急かして悪いけど、私3時からバイトなんだ!」 


時間を気にしながら由樹が言った。


由樹はバイトを2つ掛け持ちしている多忙ガールなのだ。


男の子達は由樹とのデートを取り付けるのに、一苦労している。


「海?」


千草ちゃんがキョトンとしている。


「今度ね、このメンバーで海に行くんだよ!」


桃が弾むように話す。


「ワォ!
いいなー!」


千草ちゃんがキラキラと目を輝かせる。


「ハワイに住んでるんだったら、毎日海行けるんじゃない?」


アユミが不思議そうに言う。


「日本の海って面白いもん!
何だっけ…あの、屋台みたいな…」


「…海の家?」


「そう!」


嬉しそうな千草ちゃん。


「昔ね、私はあんまり泳げなかったから、海に行くのはすごく嫌だったの。

でも、かき氷とか焼きそばとか…あそこで食べると最高に美味しかった。

ハワイの海にはあれが無かったから、海を見るたびに日本がすごく恋しくなったのよ。」


「へぇー!」


本当に羨ましそうに話すから、思わず口にした。


「じゃあさ、千草ちゃんも一緒に行く?」


「えっ?」