「へぇー、それじゃあ今はハワイに住んでるんだ?」


「うん!8歳の時から。

久しぶりに日本に帰ってきたんだけど、やっぱり色々変わったのね」


千草ちゃんが少し寂しそうに話す。


「ねぇ、昔のミサキさんってどんな感じだったの?」


由樹が興味津々な顔で尋ねる。


千草ちゃんは、ぱぁっと顔を輝かせる。


「すっっっっっごく、可愛かったわ!

本当に小さい時は、危ないからって私と二人して防犯ブザー持たされてたくらい。」


「あぁー、そりゃ心配するよね!」


みんなが頷く。


「でも男らしいとこもあるのよ!

小学生の時に空手を習っててね、私が苛められてたらいつも守ってくれたの」


そう話す千草ちゃんの目が、もう『好き』と言っている。


栞が意味ありげにこっちを見てくる。


「何?」


「別に。
心も千草ちゃんくらい素直ならいいのにと思って」


「どうゆう意味?」


「ミサキさんの事、いい加減認めたら?」


「認めるって…」


「何の話?」


やいやいやっていると、千草ちゃんが入ってきた。

「あー今ね、心達ケンカしてんのよ!」


「ケンカ!?ミサキが?」


信じられないという顔。


「てゆうか、心が一方的に噛み付いてるだけだけどね。」


「ココロ…ミサキの事、嫌い?」


うっ…


そ、そんなうるうるした瞳で見つめないで。