「ちーちゃんは昔から、岬の事好きなのよねぇ〜」


ふふふ、とおばさんが微笑む。


「そういやミサキに『結婚して!』なんて言ってたなー。いやー懐かしい」 


そういえば、私も小さい時は、お父さんと結婚するって言ってたっけ…


「やだ、叔父さん叔母さん!あたし、今でも諦めてないわよ?」


ミサキちゃんが、ギクッとした表情を浮かべる。



「さっき久しぶりに再会して、思ったの。
やっぱりミサキは最高だって」


千草ちゃんの視線がミサキちゃんに向けられる。


「まぁ、しばらく見ない間にちょっとフェミニンになったみたいだけど…」


ちょっと?


「それでもアタシの気持ちは、あの頃から変わってない。


ミサキが好きよ。」


そう言って微笑む千草ちゃんは、すごくすごく綺麗だと思った。