何か大事な事だったような、


そうでないような…



ぼんやりと考えていると、おばさんが声を上げた。


「あら、心ちゃん!
もうこんな時間だわ」


その声で時計を見ると、もうすぐ9時半になろうとしていた。


「ほんとだ。
それじゃあ、そろそろ帰るね」


「送っていくぞ」


「いいよ、いいよ。
すぐそこだし」


酔ってるおじさんを、1人で帰す方が心配だ。

(おじさんは酔っている時に困ってる人を見つけると、家に連れて帰って来る癖があるの)


「岬が帰っていたらねー」


鞄を手に取ると、おばさんがため息をついた。


「本当に大丈夫!
帰ったらちゃんと電話するし」


そう言って、携帯を取り出すとランプが点滅している。


開いてみると、そこには…




‐‐着信15件




何ごと?!