…とは言っても、


現実には未成年。

まだまだお世話になりっぱなし。


だからお兄ちゃんとのアパート暮らしも、バイトも


リハビリみたいなもんなんだ。


いつかおじさんのぬくぬくとした世界から旅立つ時まで



だけどそれを言ったらおじさん、泣いちゃうから…


言えないよ。



「ありがとうおじさん…
でもホントに私、バイトは社会勉強の為にやってるの」


「そうか…?
うん、まぁほどほどにな…」


少し腑に落ちない様子なので話題を変えた。


「問題はその前のテストだよー!来週なんだぁ…」


「そうか!どうだ調子は?」


「微妙…やっぱ白学はレベル高いよ」


中間テストの時に、無理して今の学校を受験した事を後悔した。


「それなら岬にみてもらえばいいわ」

「え、」


「ダメだよ菫。二人は今、ケンカ中だそうだ」

「まぁそうなの?」

「ちょっとね…。
まぁ何とか頑張るよ」


「あらそう言えば、岬帰ってこないわねー」


おばさんが時計を見る。


時刻は午後7時…

まぁ健全な男子高校生なら、帰ってきてなくても不思議ではない。


「まぁ直に帰ってくるだろ」

「じゃあ先に始めときましょうか。すぐ温めるからね」

どうしたんだろ、ミサキちゃん…テスト前なのに。


…ううん、


どうだっていいわよ。


ミサキちゃんが何してようが関係ない。