おじさんがあまりにもしょげているので、話題を変えた。


「そ、そういえば!おじさん、お仕事は?」


今は17時過ぎ…
弁護士をしているおじさんにしては早い帰宅だ。


「今日は大きな案件が片付いてね…久しぶりの帰宅だから早めに終わったんだ」

「そうなんだ!お疲れさま」


「そうだ心!今日はうちでご飯食べて行きなさい。」


「え?」


「そうだ、それがいい!」

「あの…」

「心がうちでご飯食べるの久しぶりだからなー、おばさん張り切るぞ!」


「いや、おじさん!
せっかくだけど…」


おじさんの顔が曇る。


「そうか…。そうだよなぁ…。
心ももう高校生だもんな。家族との団らんより1人の時間が大事だよな…」


う、罪悪感が…


「いいんだ、おじさんの事なら気にしないで…」


「あーもうわかったよ!
行くからー」


「ほんとかい?」


「その代わり、ミサキちゃんとは口きかないよ」


「なんだいまた喧嘩したのか?
まぁいい、喧嘩するほど仲が良いっていうしな!」


はっはっは、と上機嫌なおじさん。


めんどくさいから、つっこむのはやめておいた。


それにおじさんが嬉しそうだから…私も何だか嬉しい。


親孝行って訳にはいかないけど、たまにはこうゆうのもいいよね。