そして昼休み。
「七瀬君、お弁当食べてくれてるかな」
「そんなに気になるなら一緒に食べればいいのに。
何でそれ渡したときに言わなかったの?」
と言って向かいに座っていた友達が、
私の弁当を箸で指し示す。
「10分休みにはちゃんと会ってるし、
お互い、一緒にお昼食べたいと思ってる人がいるから、
いっかなーみたいな」
私の言葉を聞くと、友達は呆れたように
「あのね、そんないい子ちゃんみたいなことが
聞きたいんじゃないの。
明日はちゃんとお昼誘いなさい」
彼女を独り占めする友達と思われたくないしね、
と友達は唇をキュッと上げて笑った。
うーん、彼女の言うとおりだ。
明日も美里さんにお願いしてお弁当2個持たせて貰おう。