先生、誰と話してるんだろう…?

途端、ガラり。と音をならして
私しかいない保健室の扉を誰かが開けた。

チラり、と
ベッドを囲うカーテンの隙間から
その生徒を見ると、
私はハッとした。

見慣れた明るめの茶色がかった髪に、
スラッと伸びた高い背。

そして氷でつくられた彫刻のように、透き通った肌と整った顔立ち。



………高崎 涼也先輩だ。