「茉央ちゃん、先行ってようか。」

「え、でも…佑麻ちゃん1人置いてくのは…」

「あー!もう、私は全然 大丈夫!すぐに南くん来るから!」


まだ何か言いたそうな茉央ちゃんを無理やり宮坂くんへと押し付ければ、


「じゃあ、何かあったら連絡してね!」

「また後で、合流な!」


そう言って宮坂くんと茉央ちゃんは、仲良くお祭りへと歩いていく。


やっぱり、お似合いだなぁ〜。
今日は2人のキューピットだもん、これで良かったんだ。


南くんの気が向くことを祈って、気合い入れて浴衣まで着てきちゃったのに。


バカみたいだ。

分かってたはずなのに、大きな賭けに出たばっかりに辛い結末を迎えてしまった私は


「…やっぱり、工藤くん誘えば良かった。」


なんて、後悔してたりして。

でも南くん以外の男の人と夏祭りに来たって仕方ないって、頭のどこかではちゃんと分かってる。