そう、南くんと付き合ってから早いものでもうすぐ2ヶ月が経とうとしている。


茉央ちゃんは兎も角、黒崎ちゃんも付き合って比較的早い段階で名前呼びにグレードアップしてて

出遅れた感が満載の私は、こうして2人に話題を振ってみたんだけど


「南くんはとっくに、佑麻ちゃんのこと呼び捨てだもんね〜」


「うん…未だにキュン死にしそう…」


胸の辺りをぎゅっと抑える私に、大袈裟だなぁ〜って茉央ちゃんは笑うけど


全然大袈裟なんかじゃないんだよ!?


慣れるどころか日々、キュン度が増していく気がしていつか本当にやられそうで怖いよ。


「佑麻ちゃんが…南くんに名前で呼ばれて嬉しい…みたいに、南くんも佑麻ちゃんに名前で呼ばれるの…嬉しいと思う。」


黒崎ちゃんは、穏やかな声と微笑みを私に向けていてまるで菩薩様の様に見えてきた。


やばい、こりゃ拝んどこう!!


「そ、そうだよね!?南くんのこと私も名前で呼びたいし…が、頑張る!」


『瀬那』


その綺麗な響きは、南くんのクールさをより引き立てている。


1度も口にしたことのないその名前を、彼女になった今…呼んでみたい衝動に駆られている。


キャーーーッッ!!は、恥ずかしい!!


やだ、どうしよう!照れるぅぅう!!