あー、いつか左手の薬指に…なんて。変な想像をしながら見つめる右手の小指には、キラキラと指輪が輝いている。


「っ///…む、虫除け…?」

「…ん、佑麻は俺の、でしょ。」

「〜〜っ!!」


ダメだ、南くん…分かってやってる。私をドキドキさせすぎ罪で逮捕したい。

確信犯だ。


鼻血でてないよね?今鼻血とか本当やめて欲しい!!雰囲気ぶち壊す!!!

軽く鼻に触れてみる…出てない。


良かった。


「…佑麻?」

「…は、はい!!?」


最近の南くんは、私の名前をよく呼ぶ。嬉しいけれど、恥ずかしくて

…南くんが甘すぎておかしくなりそう。


「俺、思ってたよりずっと重症かも。」

「えっ?重症?」


何が、重症?!
熱…は、昨日も疑ったけどなかったし。


風邪ってわけではなさそう。
え?何か深刻な……


「み、南くん…びょ、病気!?や、やだ!!やだやだ!!」


もしそうだったらどうしよう。
せっかく両思いになれたのに、もう余命が…とか言われたら、私生きていけない。


え、嘘でしょ?!


「……ぶっ、本当 期待を裏切らないな。でも、まぁ病気…かもな。」


人が心配してるのに、何で笑ってんだこの人は!!

しかも…や、やっぱり病気なの!?


「…嘘…やだ〜!南くん死んじゃやだよ?やっと南くんに好きって言ってもらえたのに〜〜!!治らないの?…その病気!!治るよね?」


神様って…意地悪だ。
あぁ、どうしたらいいの?