「…俺、絶対に森坂先輩のこと大事にします!!南先輩のこと、忘れるまで想っててくれて構いません。
だから…俺じゃダメですか?俺と付き合って下さい。」
「〜〜っ!」
なんて真っ直ぐなんだろう。
確かに、南くんには相手にされてないし…正直、南くんとはずっとこのままの関係なのかも…って思ってる部分はある。
でも、これだけは断言できる!
私の南くんへの想いが消える日なんて来ない。
もし、地球が明日滅ぶとしても、南くんを想う私の気持ちだけは永遠に消えたりしない。
そんなレベルの”好き”なんだもん。
だから、もしこの先…どんなに南くんが私を傷付けたとしても
私は、それでも迷わず南くんを選ぶだろう。
「…森坂先輩、好きです。
誰にも負けない自信、ありますよ。」
「松浦くんの気持ちは…すごい嬉しい。ありがとう!…でも、私は南くん一筋だから!一途なことだけが取り柄なので!」
もし南くんが振り向いてくれなくても、後悔はしない。
むしろ、今ここで松浦くんの告白を受けてしまえば工藤くんや嶋中くんにも会わせる顔がない。
「…やっぱ…南先輩には勝てないっすよね〜。本当は分かってました。…でも、伝えないでする後悔と、伝えてする後悔なら…後者のがいいなって。」
そう言って笑う松浦くんは、やっぱりすごい爽やかで…
色素の薄い綺麗な髪をクシャクシャっとすると
「森坂先輩、これからも想ってていいですか?」
って。
私は知っている。
人の気持ちは簡単には変わらないし、無くならない。
「…うん。ただ、気持ちには応えられないよ。何度も言うけど南くん一筋だから。」
だから、せめて私にできるのは期待させるようなことを言わないこと。