「入学式の日に、たまたま……ほんとたまたま見かけて。その時の先輩…楽しそうに笑ってて、それがすげぇ可愛くて…。それからずっと気付けば先輩のこと校内で探してました。」


「…っ///」


「俺じゃだめですか?…先輩を笑わせるの。」



何だ!?
今時は草食系が多いって聞くのに…


松浦くん爽やかなフリしてガンガン来るじゃん!!!


しかも…そんな捨てられた子犬みたいな顔で見られると拾ってあげたい衝動に駆られるじゃん!!


「…あ、あのね!!私…ずっと好きな人がいて!」


「知ってます。南先輩…ですよね。」


な、なんで知ってるんだろ。
そんなに私が南くんを好きなことって有名だったりする?

いや…確かにいつでもどこでもうるさいくらい南くんバカなんだけどさ…私。


「…でも、南先輩には相手にされてないって…聞きました。」

「っ!!そ、それは……」


そうなんだけど…好きなんだもん。


南くんに相手にされないから、自分のことを好いてくれてる人に…なんて、そんなこと絶対に出来ない。


南くんへの想いにも、私のことを好いてくれてる人にも失礼だもん。