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やって来ました、放課後。


松浦くんに呼び出された場所は、生徒玄関…つまり。

どのみち帰るためには通らなくてはいけない。松浦くん…なかなか考えたよね。


「いい?佑麻ちゃんは隙だらけなんだから、間違っても押しに負けて告白にOKしないでね?」


「だ、大丈夫だよ!私は南くんが好なんだから!」


……とは言ったものの、我ながら押しに弱いのは工藤くんと嶋中くんの件で自覚している。


工藤くんと嶋中くんには、修学旅行後にしっかりと自分の気持ちを伝えて…

どうやら、工藤くんは私と南くんを応援してくれるみたいなんだけど。


”応援するフリして、ちょっかいだすのはアリ?”って言う嶋中くんの言葉に…上手く返せなかった私は


”森坂は本当、隙だらけだよね。その隙につけ込むから、俺。”って……


嶋中くんには、上手く断ることが出来なかったらしい。自己嫌悪。


「大丈夫…かな?」

「え?」

「南くんに…伝えた方が良かったんじゃ…」


黒崎ちゃんの言葉に、キョトンとする。なんで南くんに伝える必要が…!?


「南くんは、私が告白されようが何しようがきっと興味ないよ!」


「そ、そうかなぁ〜。」


そうそう。
南くんの思わせぶりは、私の胸をドギマギさせるけど、

私が他で何しようと…南くんにはきっとどうだっていいはず。


……とは言え、期待してないと言えば嘘になるんだけど。