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帰りのSHR前の休み時間。
宮坂は、先ほど片瀬から手に入れた情報を南へ伝えるべく教室へと走っていた。
「ちょ!瀬那!!!」
「…なに。うるっさ。」
教室に入ってきた宮坂に、南の対応は相変わらず。
「お、お帰り宮坂!」
南の席の前には山田が立ち話をしていたらしく壁に寄りかかりながら立っている。
「やべーぞ、瀬那。お前がボヤボヤしてる間に…佑麻ちゃんラブレター貰ったって!!」
「…えぇええ?!」
「…っ、」
宮坂の言葉に驚く山田と、顔を上げて宮坂へと視線を向けた南。
「あ、ああ相手は分かってんの?」
「1年の松浦里樹だって!俺知らないけど、お前ら知ってる?」
「知らない。」
どうやら、南も宮坂も松浦のことを知らないらしい。
「あ!俺知ってる!!バスケ部1年生エースで爽やか好青年!甘いフェイスで学年問わず女子から人気の付き合いたい男子No. 1!!」
「ま、まじかよ…すごい奴じゃん。」
山田の説明に、顔を引きつらせる宮坂と
「……はぁ。」
大きく溜息をつく南。
「…でも、誰に告られても入学式で一目惚れした好きな人がいるから…って告った子はみんな振るって有名だったぜ?…あ!!その一目惚れした子ってのが佑麻ちゃんかぁ!!」
この山田。
何度も言うが、空気が読めない。
「…瀬那、珍しく感情 表に出てるぞ。」
「………認めたくないけど、だいぶ焦ってる。」
珍しく焦りとイライラを表に出す南に気づいた宮坂はここぞとばかりに南へ毒突き…
「瀬那、素直すぎて気持ち悪「殴るぞ。」
やはり、南の怒りは沸点に達したらしい。