ーーーーピロン♪
【は?誕生日に会ったってのにプレゼントあげないとか瀬那…鬼?!】
「…っ、」
礼央からのメッセージに、一瞬で全てを察した。
それと同時に、イライラも募って
「つーか…聞いてねぇし…。」
考えてみれば……
今まで”好き”だと言われることはあっても、休日に”会いたい”と言ってくることなんて1度もなかったのに
『25日って、空いてますか!?』
『…み、南くんが暇なら遊びにでも…って思っただけ、です。』
いきなり、休日に誘ってきたのだって
どこに行きたいか聞いた時、
『あ…えっと、南くんとケーキ食べたい。』
なんて、言い出したのも……
『当たり前だよ、今日という日に南くんとケーキ食べてるんだもん!!』
全部 全部、思い返せば納得する。
つーか気づけよ、俺。
佑麻はどんな気持ちで今日、俺と過ごしんだろう。
”乙葉の誕生日”その言葉に、自分の誕生日だって言いづらくなったんだろう。
「本気のばかかよ。」
ポツリ呟いても、その声は虚しく部屋に響くだけで誰1人答えやしないのに
『南くんになら、何て言われてもいい!!』
こんな時に限って、佑麻の顔が脳裏をよぎるんだから…俺も重症なのかもしれない。