「南くん!!見てみて!アクアゲートだって!」
「ぶっ…」
「な、なんで笑うの!?」
早速お楽しみモードに突入した私を、南くんはおかしそうに笑う。
「いや、楽しそうだなと思って。」
「だって!見て見て!こんなにたくさん魚が泳いでるよ!」
水槽を覗き込みながら、子供のように目を輝かせればまた小さくバカにしたような笑いが聞こえるけど
もういいもん、気にしないから。
「…佑麻、勝手に離すな。迷子になられたら迷惑。」
「わわっ、ご、ごめん!」
はしゃぎ過ぎていつの間にか離していたらしい南くんの手に再び捕まって、体がジワジワと熱を持っていく。
こんな事してると本当に付き合ってるみたい。普段からは想像もつかないくらい優しい南くんにますます募ってく好きの気持ち。
今ここで『好きです、付き合ってください』って目を見て伝えられたら…
南くんは私に、YesかNoで返事をくれるだろうか。
なんて、考えながらも
この恋が終わってしまうことが怖くて行動出来ないのは私です。