「…威嚇…?」
はて?と頭をかしげ嶋中くんを見ればそのまま嶋中くんも私を見つめた。
あれ、何この雰囲気。
「…俺、南に負けるつもりないよ?」
「……っ、え〜っと…」
「俺は森坂に好きだって伝えた。南が森坂に何してくれた?……俺なら、森坂のこと幸せにしてやれる。だから、」
ーーーーーーードサッ
「わっ、し、嶋中く…」
そのままベッドに押し倒されて、簡単に両腕を拘束される。
「俺のこと好きになってよ。」
「し…嶋中くん…」
今まで見たことない嶋中くんの苦しそうな表情に、どうしていいのか分からない。
「ね、森坂……キスしていい?」
「…………あ、の」
ちょっとずつ近づいてくる嶋中くんの顔に、全力でダメだと叫びたいのに、体が麻痺したみたいに動かない。
声の出し方が分からない。
何が起きてるのか…分らない。
「森坂……」
「っ…」
あと数センチで触れる…そんな時
ーーーーーーガチャッ
「おーい、翔太〜!戻ったぞ!」
「「っ!」」
部屋のドアが開いて、2人分の足音と山本くんの声が聞こえた。