「あー、気持ちよかったねぇ〜!」
「ほんっと、サッパリしたね〜!」
「ふぅ…濡れ髪作戦…が、頑張る!」
お風呂から上がって、軽くドライヤーをあてた私たち3人の髪は、まだ半乾きで
黒崎ちゃんの綺麗な黒髪は、そりゃもう色っぽく仕上がっている。
「うん!黒崎ちゃんファイト!」
「ファイトだよ!」
私と茉央ちゃんの言葉に、コクリと力強く頷く黒崎ちゃんは、真剣そのもの。
きっと、大丈夫。うまくいく!
大浴場を出れば、近くのベンチに山田くんと宮坂くんがいて、私たちに気づき立ち上がる。
……南くん、いない。
って、何でテンション下がってんの私。約束してたわけでも、付き合ってるわけでも無いんだから当たり前じゃん。
「や、山田くん…お待たせ…!」
「…っ//全然…俺たちもさっき上がったっス!」
あ、山田くん照れてる??
早速 濡れ髪作戦 効果アリじゃない?!
なんて、1人感動していた私は
「茉央、少し話そ。」
「うん!嬉しいっ♪」
茉央ちゃんと宮坂くんの幸せそうな笑顔を見て察した。
私は1人で部屋に戻り、ソロ充…という事ですね?ファイナルアンサー?
「佑麻ちゃんも、少し話さない?」
「そうだよ、話そう!」
宮坂くんと茉央ちゃんは、そんな事を言ってくれるけど、黒崎ちゃんと山田くんは2人でどこかへ消えてしまったし、
カップルの中に1人加わるなんて、邪魔者以外の何だって言うの。
「あ、私は大丈夫!見たいテレビ番組があるから、先に戻ってる。ごゆっくり!」
本当はないけど。
見たいテレビ番組なんて、修学旅行中は番組表だって確認してないもん。
でも、せっかく好きな人と過ごせる時間は大切にして欲しいし、協力できる事はしてあげたい!親友だもんね!!!