「工藤くんに写真送ろう!」


「はぁ?」


隣から南くんの驚いた声が聞こえるけれど、今は”可愛い”を言ってもらいたい気分なんだもん。


再びカメラを起動して、お母さんに送った写メより少しでも可愛く見える角度を探す。


「ん〜、この辺で良いかな?」


「…………ったく。」


シャッターを押そうとした時、南くんの何かを諦めたような声が聞こえて


ーーーーーカシャ


「み、南くん?!」


ヒェエェエェエエ!!!

なぜか、私を引き寄せるようにして写メに写り込んで来た南くんに、ドキドキと喜びと、でも何で?って気持ちが混じって目を見開く。


「俊哉に送るなら、それ送れ。」


今撮った写メをアゴで指す南くん。


「い、いいいいの?」


そ、そ、そんなの!!!
私と南くんがデートしてる写メを工藤くんに送りつけるみたいなもんなのに!!


撮った写メを確認すれば

ピタッと頬がくっ付いていて…南くんは軽く舌を出している。

まるで”あっかんべー”してるみたい。


でも、鼻血でそう!!!!!
かっ、かっこいいいい!!!

なに、これ!やばい!
特大印刷して部屋に飾ろう。

家宝にしよう。

死ぬ時は棺桶に一緒に入れてもらお!!!


「いいけど、俊哉にはもう何も送るなよ。」


「…?…う、うん!!」



送りません!!
南くんとの写メを見つめ返してニヤニヤする私に、”キモい”と相変わらずな南くんだけど、私は今 最強に幸せです!!!