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あれから早くも2週間が経とうとしている。
南くんと仲直りできて、浮かれまくっている私をよそに
「…結局、仲直りしちゃったんだ?」
「え?うん!!南くん…私が必要なんだって!キャ」
”そっか”と言葉を落として、そのまま立ち去るのは嶋中くん。
”仲直り出来たんだ”じゃなくて、”しちゃったんだ”って言った?
何それ、まるで仲直りして欲しくなかったみたいな言い草。
「…っあ、南くん!!」
視界の端に南くんを捉えた私は、嶋中くんの言葉をそれ以上気にすることもなく南くんめがけて一直線。
「…なに?…って、どうせ用事ないのか。」
「え、えへへ…ばれた?」
南くんはエスパーかな。
思わず駆け寄ったものの、確かに用事はない。
「…お前のことなんてお見通し。」
「ぐっ…」
何それ、新手の口説き文句ですか。
確実に内臓…いや、心臓鷲掴みにされましたけど!!!
「そう言えば、今日…」
「今日?」
そこまで言いかけてやめた南くんに、首を傾げれば躊躇いがちに再び口を開く。
「一緒に帰る?」
「あぁ、一緒に………」
…………。
…………………。
「一緒に帰る??!!誰が?誰と?なんで?!いいの?!」
「”いいの?”って時点で、誰が誰とって聞かなくても分かってんじゃん。」
いや、それはそうなんだけど
おかしい。
なんだ、この展開は!!!
いや素直にすごく嬉しいんだよ?
でも、あー、どうしよう。
キュン死にしそう。