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「ってなワケだから、しっかり頼むぞ。」
担任の声が遠くで聞こえる。
私は、黒板を見ながらただそこに書かれている文字を繰り返し脳内で読み上げる。
《文化祭実行委員》
・嶋中 翔太
・森坂 佑麻
何度見返しても、やはり…そう書かれている。
おかしい。そんなワケない。
だって、嶋中くんは学級委員だし分かるけど…私は何で実行委員なんかに選ばれなきゃいけないワケ?
「…何だ森坂、納得いかない顔して。」
担任は私の顔に”Why”の文字を発見したらしく、ニヤリと口角を上げた。
「…先生!意義あり!私、実行委員なんてやりたくありません!」
「ほぉ…そうか。授業中に堂々と居眠りした挙句、実行委員はやりたくない、か。いい度胸だな。」
え?誰が居眠り…??
…いや、待てよ。
確かに、いきなり遠くから担任の声が聞こえてきて…ボンヤリする意識の中で黒板を見たら
そこに私の名前が書いてあって……
「そうか、実行委員が嫌なら放課後毎日 先生のお手伝い(雑用)を1ヶ月…で、今回の居眠りは許してやってもいい。」
「……やります。やらせて下さい実行委員。」
くそぅ!!
なんて鬼畜なんだ!!
でも、嶋中くんも一緒だから心強いかも。話したことない人だったら大変だったな。
いや、1番はやっぱり南くんと一緒が良かったんだけど…。
そんな思いで南くんへと視線を向ければ、お決まりのごとく口パクで”バーカ”と言われてしまう。
あぁ、南くん…なんでそんなにかっこいいの。