「お邪魔しまーす!」
日も暮れた7時ごろ、私が勢いよく開いたのは、日向ん家の玄関。
「はーい?あー、色香?
日向はまだ帰ってないわよ」
「部活ー?」
「そうそう」
「じゃあ、部屋で待ってるね!」
「はーい、どうぞ」
自分の部屋のように、遠慮もせず日向の部屋に入る。
日向の部屋は、几帳面に片付いているわけではないけど
ある程度生活しやすいようにまとまっている。
学校1の秀才だからと言って、部屋が本だらけとか言うわけでもないし
スポーツに関して日向の右に出る者がいないいないからといって、
部屋中筋トレグッズが置いてあったり、プロテインが常備してあるわけでもない。