「クソっクソっクソっ!
人間って何なんだよ!共存しようと考えてる俺が馬鹿見たいじゃないか!」

拳に力がはいる。


ガルは俺が守る!何をしてでも!

そう決心した時、

「あなた、大丈夫?」

その声が耳をさした。


「おぉ、ヘルか、少々ガルが危険でなぁ」


その言葉を聞いたヘルは膝から崩れ落ちた。
「ガルが!?早くお助してください!」

そう言い放ちその場を離れた。

マズイ!!ヘルが本気出してしまう!


「おいっ!門番よ!ヘルを止めろ!」


だが遅かった。

ヘルは城をでて勇者とその一行の前に立ちはだかった。

「あなた達はなんの用がおありで?」

ヘルが質問した。


「なぁにちょっくら魔王様に用事があるだけですよぉ。」

なんかかんじ悪いなぁ、昭和のヤンキーか。


そんな事を思っていると、

「ガルには用事はないのですね?」

また、ヘルが質問した。

「あぁ魔王の息子かぁ、魔王との用事がすんだらそっちにも用はあるなぁ」

勇者が答えた。

「そうですか、残念です。夫は殺人を好みませんが、致し方ありませんね。覚悟は出来てますよね?」


勇者と一行が首をかしげた、その時、一瞬にして全員の首がとんでいた。


「だから止めろって言ったのに」

アチャーと言わんばかりに顔に手をあてる。