吸血鬼でも、愛した人はいた




でもやっぱり、あたしより強くはなくて




目の前で銀の杭で打ち付けられて灰になった




あたしたち吸血鬼は、骨にすらならない



跡形も無く消えるだけ





記憶からも忘れられたら、本当に存在が無くなってしまう





人間を恨んだこともある






戦ったことも

...殺したことも





本当はこの手は、ひなこのような穢れを知らないものに触れる、資格なんてないのに






すると、視点が


自分の手元や足元に移る。