それからは、俺が計画していた通り

真里菜が行きたがっていた、水族館に行って、隣接の遊園地にも行った。


最初に感じた違和感が嘘のように、時間は楽しくあっという間に過ぎていく



この日のために、いろんなデートの本を見て、計画を立てていた俺。

日も暮れかけてきた。


最後は、少し小高い丘にある展望台に上った




「うわぁ。...すごい。」




あまり高い場所ではないのに、そこから見えた景色は、とってもきれいだった。




沈む夕日それを隠すように、少しずつ青が空を覆ってくる

その下をキラキラと一軒一軒明かりがともっていく。





お互いに何も言わず、ただ見とれていた




「すごいね。綺麗。」




「うん。俺、こんなとこあるなんて知らなかった」



「あたしも。」





「...あのさ。

渡したいものがあるんだけど」




不思議そうに俺を見つめる真里菜



俺は、ポケットからそっとプレゼントを出した




「誕生日おめでとう。

...大好きだ。」




夕日のせいなのか、俺が恥ずかしくって赤くなってるように真里菜も真っ赤に染まった




「嬉しい!
ありがとう。
...あたしも、大好き///」



微笑み合った



幸せだと思った。


ずっと真里菜と居るんだと...。



俺は、お揃いのネックレスをあげた



ゆっくり後ろに回ってそっと首につけてあげた。



「これからも一緒に居ような」



耳元でつぶやいて、優しく後ろから抱きしめた


真里菜は、何も言わずに微笑んだ





気付けば、あたりは真っ暗


急いで俺たちは帰った



真里菜の家の前まで来た。





「今日は、ありがとう!

とっても楽しかった!」



「俺も楽しかったよ」



「ねぇ。翔馬」




「ん?」




「やっぱ何でもない!

今日は本当にありがとう。ネックレス大事にするね!」





何か言いたげな表情から、一気に明るくふるまう真里菜に俺は、何も言えず家の中に変えていく真里菜を見送った