「ん?

真里菜、ここ。どうした?」



彼女の膝には、擦りむいた痕



「へ?...あ。こけちゃって」



ペロっと舌を出しておどける彼女


特に気にもせず手当だけをして気にも留めていなかった。



「...ったく。気を付けろよ?」



「はーい!

そんなことより、日曜日空いてる?」





やべ。

バイトだ。



今月の末にある真里菜の誕生日に、何かプレゼントをしたくて、俺は今知り合いの店でバイトをしている




「...わり。その日はちょっと」



「そっか。予定あるならしょうがないよね

...その代わり、今日アイス奢ってね?」




真里菜の少し元気のない笑顔




でも、アイス奢ってという悪戯っぽい声色に紛れて、少しの違和感にも気づくことはなかった