暫くして治療室から医者が出てきた


車いすを押してもらい先生に駆け寄る




「先生!海は?」





「もう大丈夫です。一時はどうなるかと思いましたよ。

こんな珍しい血液型の人が三人集まるなんて奇跡ですね。

例え親子でさえ受け継がれるのは稀ですからね。

それに、一人では助けられなったでしょう、あんなに必死に...いいお母様ですね」




その言葉に僕は胸を張って



はい。




と答えていた。





許せたの?って聞かれたらわからないけど、この関係を変えたいって

家族として戻れないとしても親子には戻りたいと素直に思えた




海の説得は僕の役目




...そう思えたのはルカが僕たちの傷を自覚させてくれたから




「...ありがとう」



「ん?なにが」



きょとんっとするルナっち



「なーんでもなーい」


一山超えた海は一般病棟へ


みんなは遅いのでもう帰ることにした