「幸い子どもは助かった。空も軽症だ。
でも、海が...血が足りないらしい。」
「んじゃ!すぐいこーぜ?俺の血をいくらでもあげればいい」
急いで飛び出そうとする亮太
でも、顔色の変わらない月
「亮太。待ちなさい」
「んだよ!ルナ!海がアブねーんだぞ!」
「...わかってる。
でも、事態は亮太の輸血でどうにかなることじゃない」
「...は?」
亮太のこめかみがぴくっと動く
「海の血液型は珍しい型なの、
幸い双子の空がいるからどっちかの怪我で輸血なら問題はないでしょう」
「だったら!」
「最後まで聞いて。
軽傷でも空は怪我をしているわ、
月に電話が来たってことは家族だと思ってかけてきたの
...その意味わかる?」
「...空くんのだけじゃ足りないってこと?」
「えぇ。足りないわ」