本当はうれしかった


一人っ子だった岬さんは、自分の子どもには兄弟を作ってあげたいと思っていたこと


それが実現できて夢の様だったと



でも、岬さん自身愛情というものがわからなかった



岬さん自身も育児放棄にあっていて
どう接するべきか悩みは絶えることはなかった



自分では抑えきれず、傷つけたくないから距離を置いていた


その結果成長が見ることができず、見分けがつかなくなってしまった





見分けがつかなくなると、更に自分の中の凶悪な部分が表に出てしまった




「本当は、腕に抱きしめたかった。あの子の顔を殴っているとき、

胸が締め付けられるように苦しかった。

でも、止まらない。止められない自分が恐ろしかった。

早くこの子たちを渡しから解放しないとだめになる殺してしまうと思った。」




静かに涙を流す岬さんは、一枚の写真を見せてくれた




幼い海と空に挟まれ、満面の笑みを浮かべている親子の写真




「ひどい話ですよね。

家族で撮った写真がこれ一枚だなんて」




大切にされていたとわかるほど、涙で濡れてくたくたになった四隅

少し色あせた写真