「どうして、こんなに我慢していたの?」
今まで三日に一回でも少なかったあたしは、月たちから貰うようになって、更に回数を減らした
「...だって。申し訳ないし」
はぁー。
深いため息をつかれた
「んぁ!?」
支えていた足が宙に浮いた
「...んぁって。もっとかわいい声でないの?」
これは、俗にいうお姫様抱っこ?
こんな不安定なモノなの!?
自分で空を飛んでいる時とは違う感覚、怖くて月の首に腕を絡ませる
「...うん。それは、かわいい」
意味が分からない
そんな場合じゃないのに
すたすたといつもみんなが集まる部屋の、さらに奥にある黒い扉の中に入った
黒で揃えられている部屋
「...ツキの部屋?」