気付けば、日が傾き始めていた



...くしゅっ



海から出ると少し冷えるわね





ブルっと身震いしてると頭から何かを着させられた




「これ。着てて

冷えるから」




それは、あたしをすっぽり隠してしまう大きさの月の上着だった




...暖かい




月の匂いに包まれて、

抱きしめられてるみたい。



って!!

変態かあたしは!!





ぶんぶんと首を振って考えを飛ばす



「「あー!
ルナっちがやらしーこと考えてた!」」




2人してあたしの顔を覗き込んでケタケタと茶化す




「なっ!?そそ、そんなこと考えてないし!」




「「咬んだー!どーよーしてる!」」




「んだよ。破廉恥女じゃなくて変態女かよ。」




鼻血も止まり、月の上着を着たことによって直視できるようになった亮太は、失礼なことを言う




「...りょーた?

誰が変態よ!...この。むっつりスケベ!!」




「んなっ!?だ、誰がむっつりだこの、変態!!」




「...小学生みたい」





「「...。」」

ぎゃーぎゃーと亮太と言い合いしている後ろで、ひなこに言われた一言が衝撃過ぎて、固まってしまった