「別に、同情とかしない

ひなこだって同情で泣いてるんじゃない、共感しただけ」




「うん。ルナっちからしたら小さいことだよね」


悲しげな表情の空




「...空?それは、違う

辛さに大きいも小さいもない。

辛さはその人にしかわからないものだから、比べること自体意味がないわ」




過去の辛さも今の辛さも

自分で抱えなければいけないこと

それを他人が小さい大きいで決めつけることでも、自分で決めつけることでもない




自分だけが辛い不幸なんだって不幸比べをしないこと



それぞれに辛いことがあって、それはその人の何よりも悲しい過去なんだと、誰にでもあるものなんだと知ること




「...だから。その辛さは空と海が抱えてないといけない、それを癒すのはあたしたちにはできない」





でも、そんな話を聞いていると1つ不思議なことがある



あの母親のさっきの表情



空と海が憎かった?

そんな感じはしなかった

あんまり突っ込んでいいことじゃないからどうにもできないけど



拭いきれない、雰囲気はあったものの、冷めてしまったご飯を食べ、今日は解散することにした