笑っていた表情は、みるみる怒りに変わり
綺麗に並べられていた、豪華な食事もささやかなケーキも床にばれまかれ
怒鳴り散らす母親
2人で肩を抱き合いながら震える双子
一通り怒鳴った母親は
「...誰のせいでこんなに苦労していると思ってるの。
双子なんて欲しくなかった」
そう呟いて家から出て行った
僕たちは、散らかったものを片付け二人で泣いた
何日も母親は帰って来なかった
帰ってきたと思えば、罵倒され罵られ、少しのお金を残して僕たちのことを見ようとしなくなった
気付けば、家にはすべて双子用に二つづつあったものが、一つになっていた
お揃いの洋服も、ランドセルも
幸い僕たちは先生も間違うほど、そっくり
だから、交代しながら一人ずつ学校に通った
どちらかが家にいて、どちらかが学校に行く
そうして過ごしていた