デビューを明日に控えた香月は、早めに自宅マンションに帰って来ると、部屋の中は静まり帰っていた。


  

幼い頃から月に2、3度は父の仕事のため、当たり前になっていた。



香月と誠哉の父、隆弘の仕事は、競輪選手だった。



一度レースに行くと、3日~5日は何があっても連絡が取れない。




リビングのテーブルの上に目を向ければ、メモが書かれた紙があった。