「今日からいよいよ引越しね」
「そうね…」
「なにー?寂しいのー?」
「もう、別れなんて慣れた…何とも思わない…」
「そうね……あんたはもう、慣れたわよね…」
前もこんな、話をした気がする……
私は、今まで引越しばかりしてきた…別れなんて慣れた。でも、今回の引越しは、少し寂しいのかもしれない。私は、陸上部の高橋先輩に片思いをしていた。でも、引越しの事は、家の都合上、友達にも先輩にも言わずに引越した。
「あー、また、1つ私の中から大切な物が消えた…」と、思いながら引越しの準備をしていた。
「じゃあ、出発ね!」と母が言った。
私は、「さようなら、」と思いながらその土地を去った。