「なぁーーえぇーー」

「こ…小春、く.苦しい……!」

「ありがとうぉーー」

「わかった…わかったから、し‥死ぬ」


「ん?」


那恵の呻くような声に気づき下を見れば…



「――!
 あぁぁあー那恵ゴメンっ!!」



わたしは那恵を縛りつけていた腕をサッて離した。






―――

そのあとの帰り道、那恵にコッテリと叱られてしまった。


黒いオーラを放つ那恵はめずらしく怖く

わたしはただ謝って、逆らうことなく頷くばかりだった。




でも最後に言われた



“簡単に人に抱きつくな”


だとか


“俺も男なんだ”



とか言う那恵の言葉だけは、


意味がよくわからなかった。


というか、

理解ができなかった――……