「ありゃーもう真っ暗だね」

靴を履き、校内から出れば辺りはいつの間にか暗くなっていた。


時間が経つのは早いなぁーなんて呑気に考えなから、


「那恵ーー」

と声をかける。


すると、

「ゴメン小春、忘れものしたから一旦教室行ってくる」

「あ、うん分かった!じゃあ」


「先帰ったらダメだからね?」


ビシ!っと指を向けられ、そう言うと那恵はさっき下りてきた階段を上っていった。


……心配性だなぁ


軽く息を漏らし、その場にあった段に腰を落とした。