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「座ってまっていてください」
わたしは先生に言われるがまま、ソファーに腰をかけた。
あれから連れていかれたのは、
“先生の家”
わたしに一言かけた後、先生はキッチンへと消えていった。
連れられるままに先生の家にきて、わたしはまだまともに先生と会話していない。
また、敬語に戻ってるし……
先生の口調がコロコロ変わって、それが変に気になる。
あの時の敬語じゃない先生はなんか怖くって、今の敬語を使う先生にすこしホッとしている。
「はいどうぞ」
「あっ…」
いきなり現れた先生にカップを手渡され、わたしの声はすこし裏返ってしまった。
バカだぁ……
先生はわたしの座っているソファーの隣に座り、コーヒーを一口くちにした。
二人の重みで、ソファーは深く沈んでいく。