――――――!!!

私は少しだけ目を見開いた。


私が…

先生を…好き?


那恵の言葉が、何度も頭の中で繰り返される。


私は、先生が好きなのかな?



先生の温かい雰囲気が好き

先生の優しい笑顔が好き


じゃあ……先生自身は?


外見や中身、それ全て引っくるめて

先生を好きって…

私は言える…―?


私は自問自答を繰り返す。

でも、考えれば考えるほど答えは単純になり、いつの間にか答えが分かりきっていた。


先生のことを思いだせば、

先生の顔が

先生との思い出が

鮮明に頭に浮かんでくる。


難しいことを考えるのは苦手。

どんなに考えたって答えは、
もう…出ていた。



「うん。

 私……



 先生が“ 好き ”。」


私は今なら自信を持って、そう言えた。