セシルが呪文を唱えると

シンデレラは目を閉じた



「シンデレラ、どう?」

「シンデレラじゃないわ、リュミよ。セシル。」



リュミはセシルを睨みつつそう言った

セシルは一瞬驚いて意味深な笑みを浮かべた



「なんて冗談に決まってるじゃない!」



そうセシルが叫んだかと思うと

リュミの腹部にナイフを突き刺した

どうやら俺の暗殺の時に使った物のようで血がこびりついていた



「な..に...を...._____」



リュミがまた倒れていく



「リュミ!!」

『お母様、何てことを...!』

「私達が死んで、あなた達親子が永遠に苦しむように...」

「どういうことよ!?」

「あなた達だけが幸せになるなんて許さない。

私達《親子》が死ななきゃなんないなら、

養女であるシンデレラも死ななきゃいけないはずだもの。」

「次はリュカ=グランジェ。君を殺すわ。シンデレラの手で。」

「「「『!!?』」」」

「ねぇ、シンデレラ。あんたまだ意識あるんでしょ?

暗殺者として最期に実の兄を殺しなさい。」


コイツは壊れているんだ

きっと、ずっと昔に



「な..に.言って..。

兄を殺す..くらいな..ら..私は...自分の《死》...を..選ぶわ..。」


そう言った時、意識が完全に途切れたようで眠るように目を閉じた



「リュミ!リュミ!」



騒ぎに気付いて父上達が

駆けつけてくれたから

すぐに治療に取り掛かることが出来たようだ