豊が喜んで子どもと戯れていたら……
『豊センパ〜イ♡』
「おっ、由奈ちゃん!」
猫なで声が教室の外から聞こえたと思ったら………
一年の由奈って女がニコリと微笑んで
豊を呼んだ
豊は、由奈って女を見て
ニコニコと笑いながら女に近づいて行った
『豊センパイ……
今日…空いてますか…?』
「ん?今日?
うーん、なにも用事なかったと思うけど…」
『じゃあ……今日、遊びませんかぁ?
最近センパイ、私にかまってくれないから……
寂しいですぅ……』
「うん、別にいいよ〜」
『えっ……!ホントですかぁ!?
由奈、超嬉しいですぅ……っ////!』
由奈って女は、豊の前で恥じらう娘みたいな演技をしていて……
私に気づくと、ニヤリと笑っていた
豊の浮気は今に始まったことじゃないけど……
さっきまでの雰囲気は何だったの!?
私が必要とか言っておいて!
可愛い女が来たら、私は眼中にないし!
ホント!呆れて何も言えない!!
『じゃあ、放課後……
センパイの教室の前で待ってますね…?』
「ん」
豊は、そう返事すると
由奈って女は、豊に手を振って自分の教室に戻って行った
「愛音、そういうわけだから……」
「いいけど……
その子は、どうするの……?」
私は、豊が抱いている子どもを指差して
豊に言った
「あっ、そうだな……
愛音、少しだけ預かってくれねぇ?」
「………………」
はっきり言ったら……
ふざけるな!!と怒鳴りたい
でも、豊のこの性格には呆れてるから…
怒ることはしない
「分かった。勝手に楽しんでくれば?」
「サンキュー。愛してるぜ、愛音っ!」
チュッ……
豊は、私に近づくと
頬にキスをしてきた
はぁ……
もう疲れた
どうして私って、こんなダメ男が好きなんだろ……
私は、キスをしてくる豊を見つめながら
そう思っていた