「……………警察に預けるとか……
そんなん…可哀想じゃん……
この子、捨てられてたんだぜ…?
しかも、俺の家の前で……
俺が育ててあげない…とって……
なんか責任感あるじゃん…?」
「馬鹿じゃないの!!」
責任感とか意味分かんない!!
豊に育てられることじたい、可哀想!!
「……………………俺…
愛音と別れる気ねぇよ……
なあ、俺を捨てないでくれよ……」
「…………っ……!!」
豊は、耳が垂れ捨てられた子犬みたいな表情で私に言ってきた
あー、もう!!
なんで、そういう顔するかな
私がその顔に弱いの知ってて
わざとそんな顔してるの……!?
「この子供を育てるのは無謀かもしれない……
だけど!
愛音が一緒にいてくれたら……
俺は……っ!!」
「豊…………」
『ちょっ、ちょっと!愛音ちゃん!?』
『やべぇって!これ愛音ちゃん騙されてるって!!』
『ちょっと誰か止めてきてよ!』
『馬鹿!!あんなの止めれるわけねぇだろ!』
豊………
そこまで私のこと………
「愛音。俺は将来、お前を嫁にもらうつもりだ
これは、将来……
俺らの子供が出来たらって考えると良い経験だと思わねぇか?」
よ、嫁……っ!?
ゆ、豊……っ////!!
「なあ?一緒にこの子どもを育てよう?
俺らなら出来るよ
俺は愛音となら出来るって思える」
「…………………分かった…
豊……一緒に育てよう…?」
「マジ?
よっしゃーーーーっ!!!」
豊は、私の返事に嬉しそうに笑うと……
子どもを『たかいたかーい』と高く上に上げて喜んでいた
もう豊の子どもでもいいや……
豊が私が必要だって言ってくれただけ嬉しいから……
それに、豊の言うとおり
し、将来のための良い経験になると思うし……っ////
『あーあ、愛音ちゃん……
また、豊に騙されてる……』
『ある意味、尊敬するよな…』
『俺には絶対に出来ねぇわ』
『それを言うなら私たちもよ』