「ははっ。嘘だよ
豊が誘拐なんかするはずないよね?
誘拐するくらいなら……
女を孕ませて、その子どもを自分のものにするもんね?
あっ………!ゴメン……
もうやってたね……?」
「マジで死にてぇみたいだな、聖司」
「ゴメンって、そんな怒んないでよ
可愛い冗談だろ?」
冗談で済まされねぇから怒ってんだろうが……!
「でも、豊………
この子、学校に連れてきたらマズイよ…
停学じゃ済まされないよ?」
「聖司…………頼みがある!
生徒会長のお前にしか頼めないんだ!」
俺は、可愛い寝顔をして眠る赤ん坊を腕に抱きながら
聖司に真剣な顔で言った
「あー、分かった分かった
なんとかしてみるよ
でも、これは貸しだからね?」
「サンキュー!!
やっぱ持つべきものは、親友…ってな!
聖司〜、愛してる〜♡」
「はいはい。俺も愛してるよー」
俺は、チュッとキス顔を送ると
聖司は、軽く流して棒読みで俺の元から去って行った
これで退学や停学にはならないだろう……
あとは…………
「愛音。話がある」
「………………」
愛音ときちんと話をすることだけだ!