「愛音!
このドア開けたら、マジで怒るからな!」
豊………
私は、豊の言葉を聞いてドアを開けるのを躊躇った
豊が明らかに声が怒っていたからだ
「豊。それは酷いよね?
豊は、愛音ちゃんが傍にいても色んな女と寝てきたんでしょう?
俺が愛音ちゃんと一緒に寝て
そんなの豊が怒る権利全くないよね?」
「愛音はダメなんだよ
愛音は、絶対に他の男に触れさせねぇ
愛音は、俺のもん ( 女 ) だ」
「はぁ………」
柳沢さんが呆れたように、ため息を吐いたのが分かった
私は、ドアを開けて豊を見た
「えっ……!?愛音ちゃん…?」
柳沢さんは、私がドアを開けたことに驚いていた
「愛音……」
「ゴメンね、豊
ちょっと、ふざけすぎた」
私は、豊に抱きついてそう言った
豊の言ってることは、正直ムカつくけど……
私を……
私だけをきちんと彼女として見てくれているから……
やっぱり、私は豊が好きなんだよ……
「もういいよ
一緒に寝ようぜ?」
「うん!」
豊は、私を優しく抱きしめ返すと
私の頭を撫でて、微笑んだ
そして、私の腕を引いて
寝室の中に入り、すぐに鍵を閉めた
「えっ……!?ちょっ、豊!!」
「お前は、一人で寂しく寝やがれ!!」
「酷い!!」
今度は、柳沢さんが部屋のドアを叩いて
何度も夢ちゃんを渡して…と言ってきたが
豊は、そんな言葉は無視して
私と夢ちゃんと三人で川の字になって寝た
「豊、大好き」
「俺も。愛音と夢を愛してるよ」
豊……
本当に大好きだよ……
「豊!!夢ちゃんと一緒に寝させてってば!!」
柳沢さんの声が、BGMのように聞こえ
最高の気持ちで、その日は眠れた