確信犯の明はどうしても私に言わせたいらしい…。


意地悪だな……。


そう思うのに、私は口にしたくて仕方ないんだ。


ずっとずっと溜めてきたこの想いを。



「――明、好きだよ」

「……ふっ、俺も紅が好き」



重なった想いが溢れる。


想いと同時に、涙も溢れる。


心から幸せだと感じる今を手放したくない――。


ずっと、明の側に居たい。


ずっと、私の側に居て欲しい。



「ねぇ、明」

「ん?」

「明はやっぱりチタニウムホワイトだよ」

「は? 何それ?」

「真っ黒だった私の心まで染め変えちゃうんだから、きっとそうだよ」

「んー…よく分かんねぇけど、紅は紅だな」