家賃月3万の、殺風景な部屋の真ん中で はるかは窓の外を眺めた。 月明かりが控えめに差し込んでくる。 大福をひとつ頬張る。 豆大福。 部屋にあるのは、 ちゃぶ台と畳んである洋服、 お布団数枚のタオルだけ。 冷えきった足先を手で温める。 白い息を吐いて、 布団に潜り込んだ。 外は雪がはらはらと落ちてきていた。