電話した、

メールもした、

なのに連絡全然くれないじゃない、

どうしてよ?



成美と練の分のお茶を入れながら

声だけ伺う。


「俺達もう別れただろ」



初めて聞く練の、呆れたような

冷たい声。

いつもと全然違う。



はるかが二人の前にお茶を置いていると

横から鋭い視線が刺さった。

「あ、親戚の…」

「友達。訳あっていま一緒に住んでる」

はるかの声を遮っていつもより力強く答える。


ぺこりと頭を下げて、

逃げるように奥のふすまへと滑り込む。



なにそれ、聞いてない

言ってない

浮気してたの?!

してないって

あんたの彼女でしょ!あれ!



ふすまに耳を当てて聞いてみる。


訳ありって何?!

なんでもいいだろ

わたし、別れるつもりないから
子供だってちゃんと産むし

俺は妊娠させるようなことはしてない
そういう時はちゃんと避妊したし

ゴムは100%じゃないっていったの
練でしょ!
責任とってよ!
結婚してよ!!
わたし練と別れたくない!!!